ローラーによる運動が習慣化して1年が経過し、健康診断の結果も良好でご機嫌だった私に、妻から衝撃の一言が発せられました。
なんか、痩せたのはいいけど老けたよね
!?!!?!?!?!
今回は、そんなピンチをチャンスに変えようと、私が最近若返りのために取り組んでいるタバタトレーニングについて書きました。
有酸素運動は老ける!?
運動は体に良いっていうからローラーを地道に続けてきたのに、運動したら老けるって・・・そんなワケあるか!!
・・・そんなワケありました。
今回、色々と調べたら「度を過ぎた有酸素運動は人を老させる」ということが分かりました。
「度を超えた有酸素運動」とはどの程度のことを指すかというと、”45分以上“が目安になるそうです。
この45分を超えた有酸素運動は、ストレスホルモンとも呼ばれるコルチゾールが増加すると言われており、このコルチゾールが体内の炎症を起こして老化に繋がります。(さらに、45分以上の運動は食欲も増進させます)
私のローラータイムは40〜50分を目安としていたので、45分というまさにデッドゾーン付近で運動していたということになります。
マラソン好きな方を見ていると、健康的なはずなのに、どこか不健康そうな面が見られたりしないでしょうか・・・あまり肌のツヤがなかったり、ほうれい線がクッキリと出ていたり、頬がこけていたり・・・。
そう、あらためて鏡を見て分かりましたが、まさに私も、この1年でほうれい線がクッキリと目立つようになっていました・・・。
若返る運動として注目されている「HIITトレーニング」
では、健康に大事と言われている運動はしない方がいいのかというと、そんなことはありません。やはり運動は、健康に欠かせないものです。
もしローラーを45分以上やるのであれば、合わせて筋トレをすることで、老化対策に繋がることが分かっています。
・・・が、「ローラーも筋トレもやってたらどんだけ時間かかるねん」って話なので、そんな方にオススメなのが、「HIITトレーニング」と呼ばれる“高強度インターバルトレーニング”です。
HIITは「High Intensity Interval Training」の略で、簡単に言うと、短時間の間に数セット、高強度の運動を行うトレーニングで、これによって「ミトコンドリアの機能が向上し、アンチエイジングにつながる」と言われています。
細胞レベルで若返るとか期待しかない!!!
このHIITは、短時間で脂肪を落としつつ高い運動効果が得られるトレーニングとして、最近はニュースやYoutube等でもよく取り上げられるようになりましたね。
HIITトレーニングの1種である「タバタトレーニング」
一重にHIITトレーニングと言っても、トレーニングの種類はいくつかあります。
- タバタ・プロトコル
- JAXAプロトコル
- ノルウェー式
中でも有名なのが「タバタトレーニング(タバタ・プロトコル)」です。これは日本で一番有名なので、知っている方も多いのではないかと思います。
「タバタ」という名前でお気づきと思いますが、このトレーニング法を発案したのは日本人(田畑 泉氏)です。そして今では、このトレーニング法が日本のみならず、世界の一流アスリートの間でも使われています。
タバタトレーニングは、20秒の高負荷トレーニングと10秒のインターバルとを7〜8回(セット)繰り返すトレーニング法になります。
これだけ見ると、実質4分ぐらいのトレーニングなので「ふ〜ん」と思われるかもしれませんが、これ、本当にマジでキツいトレーニング法なんです。
“20秒の高負荷トレーニング”というのがどの程度のものかというと「最大酸素摂取量の170%の強度」です。
いや、難しい言葉と数字使うのやめて?
まぁ、「最大酸素摂取量」なんて言っても分からないですし、一般ピープルの家にそんな数値を計測できる設備なんて無いので、6セット目(=6回目の高負荷トレーニング)で、最大心拍数(求め方:208 – (0.7 x 年齢))に達するレベルを指標としましょう。
このタバタトレーニングの手法としては、バーピーやスクワットを組み合わせた運動などがあるのですが、発案者の田畑氏自身が、手軽さと安全性、効果の面から「固定式自転車」をオススメをしているということで、まさにローラーとの相性がバツグンなトレーニング方法なんです。
では、そんなタバタトレーニングには、どんなメリット・デメリットがあるのかを見ていきましょう。
メリット:短時間で終わる
前述のとおり、タバタトレーニングは実質4分程度で終わります。
高強度の運動になるので、事前のウォーミングアップや事後のクールダウンタイムは必要ですが、それを入れても20分程度です。
私がやっていたローラー活動は、運動不足対策+ストレス対策としては大きい効果があったものの“40〜50分もの時間がかかる”というデメリットがありました。
最近はお昼休憩の時間にローラーをしていたので、40分ローラー+10分シャワー+10分ランチのような感じで、バタバタとすることも多くなっていたのですが、タバタトレーニングを導入してからは、20分ローラー+10分シャワー+30分でランチ・小休憩という形で時間に余裕が生まれました。
メリット:高い運動効果が得られる
ちなみに何を目安にしたら良いかというと、「トレーニングが終わったら疲労困憊状態」が理想です。
調子良いからもう1セット、タバタいくぜー!
威勢が良いのは結構ですが、これは疲労困憊していないということなのでダメです。
よって、トレーニングが終わったら、「今日は絶対に・・・(ゼェゼェ)・・・もう2度とやらねぇ・・・(ゼェゼェ)」が理想です。
ちなみに、タバタトレーニングを1日1回するのと1日2回するのでは、そこまで効果に差がないということも分かっているので、1回に全集中しましょう。
なお、タバタトレーニングは最大酸素摂取量を高める効果があり、これは持久力と中距離能力も向上するので、純粋にロードバイクに乗る能力が上がります。
さらに、最大酸素摂取量の向上は糖代謝の向上にもつながるので、糖尿病予防にも役立ちます。
メリット:トレーニング後に良い状態が続く
タバタトレーニングはたった4分程度の運動ですが、身体は24時間、その刺激を覚えているそうです。
これは私の体験談でもありますが、確かにタバタトレーニングをしたあとは頭も身体もスッキリして、積極的に物事に取り組むことができる状態が続きます。
テレワークでイライラしても、お昼休みにトレーニングをして、午後から夜までスッキリと仕事に向き合えるので、ストレス解消効果も高いと感じています。
「日中にそんな疲れ切ってしまう運動をしたら、あとで眠くなるのでは?」と思われそうですが、少なくとも私は、眠気が来るどころか、逆に目が冴えて目の前のことに集中できるようになっています。
デメリット:キツい、とにかくキツい
短時間でできるという点で非常に効率的ではありますが、その分、短い時間に濃密な運動が詰め込まれているので、とにかくキツいです。
高強度の運動を7〜8回繰り返すと、5回目ぐらいからはこの世の誰よりもタバタ氏を憎むぐらいツラい時間になります。
ただ、このキツさがあるゆえに、終わった後の充実感・達成感はハンパないので、目の前のキツさではなく、終わった後の自分の姿を思い浮かべて取り組むことが大事です。
デメリット:痩せない
タバタトレーニングは短時間で済むものなので、脂肪はそれほど燃焼しません。よって、タバタトレーニング自体でダイエット効果は期待できません。
タバタトレーニングによって身体能力が高まり、行動が活発になって痩せるということは考えられますが、「タバタで痩せる!」という思い込みは捨てましょう。
私のタバタトレーニング法
ここからは、私が実際に行っているタバタトレーニングをご紹介します。
使うモノ
タバタトレーニングを行うときに使っているモノは以下のとおりです。
- ロードバイク+ローラー
- Apple Watch(時間管理、運動ログ取得[消費カロリー、心拍数])
- iPad(アプリ:TabataTimer)
トレーニング中は、iPadでのんびり映画鑑賞〜みたいなことをする余裕がないので、画面を見なくて良いよう、タバタトレーニング用のアプリで音声のみを使ってトレーニングしています。
私が普段使っている「TabataTimer」というアプリは、トレーニング前5秒・インターバル前5秒から音声でカウントダウンをしてくれるので、どんなにキツくてもちゃんと耳に入ってきます。(カウントダウンがあると「キツいけどもうちょっとだ・・・!」と思えるのでモチベーションも上がります)
自分のことを知る
さて、タバタトレーニングをやるにしても、まずは自分がどの程度まで負荷を上げれば良いのか指標を知りましょう。
心拍数計算式:(220−年齢)×0.9
私は38歳なので、8セットの高負荷トレーニングのうち、6セット目で「220-38×0.9=163.8拍/分」を目指すことになります。
とはいえ、私は心拍数164ぐらいだと「キッツい!死ぬ!」って感じにはならないので、+10拍/分の“173”ぐらいを目安に心拍数を上げるようにしています。
計算結果はあくまで目安で個人差はあるので、”自分なりの本気(タバタが終わったら倒れ込むレベル)”で負荷をかける方が効果は高いと思います。
ちなみに、Apple Watchでは最大酸素摂取量(vo2max)の数値を計測してくれる機能があるのですが、この数字を見ても、トレーニング時にどの数字を目的にしたら良いのか指標となる数字が分からないので、あまり参考にはならないかもしれません。
実践メニュー
ここでは、私が実践しているトレーニングメニューをご紹介します。
先述のとおり、トレーニングはテレワーク時のお昼休み中に行っています。(お昼頃にいい感じでストレスが溜まってくるので・・・)
負荷は個人差があるので、あくまで参考程度にという感じで見ていただければと思います。
- 時間:フロントギア:リアギア
- 0〜3分:インナー:ロー(一番軽い)
- 3〜6分:インナー:ローから1段上げ(2段目)
- 6〜8分:インナー:さらに1段上げ(3段目)
- 8〜10分:インナー:さらに1段あげ(4段目)
- ーーーーータバタトレーニング開始ーーーーー
- 20秒(1セット目):アウター:4段目
- 10秒(インターバル):インナー:4段目
- 20秒(2セット目):アウター:4段目
- 10秒(インターバル):インナー:4段目
- (これを繰り返す)
- 20秒(7セット目):アウター:4段目
- 10秒(インターバル):インナー:4段目
- 20秒(8セット目):アウター:4段目
- ーーーーータバタトレーニング終了ーーーーー
- 5分でクールダウン(ギアを少しずつ落としながら息を整える)
- 終了
過去、Zwiftで同じようなトレーニングをやって膝をぶっ壊して苦労した経験があるので、特にウォーミングアップとクールダウンは念入りに行うようにしています。
いきなりタバタは挫折する
至るところで”高負荷”と書いているとおり、タバタトレーニングはめちゃくちゃキツいです。
そのため、運動習慣のない人がいきなり本気でタバタトレーニングを始めるというのはオススメしません。まず確実に挫折して辞めてしまうでしょう。
「余裕で続けられる!」という強い精神力をお持ちの方であれば良いのですが、おそらく大半の方は当てはまらないでしょうから、まずは運動習慣になれるところから始めましょう。
では、どんな運動を始めれば良いかというと、“低強度のタバタトレーニング“をオススメします。
「結局タバタかーい!」というツッコミが聞こえてきましたが、このタバタトレーニングは、低強度でもそれなりの効果があるということが分かっています。
”低強度”の目安(計算式)は以下のとおりです。
[最大心拍数の70〜80%]
参考(35歳):(220−35)×0.7〜0.8=129.5〜148拍/分
そのため、まずは低強度から始めて、身体を慣らすところから始めましょう。
注意:高血圧の人は要注意
タバタトレーニングは高強度なので、最中は血圧がかなり上がります。
そのため、血圧が高い方は事前にかかりつけ医に相談のうえで行うようにしましょう。
おわりに
私はタバタトレーニングを始めてから3週間(週3〜4回ペース)ぐらいしか経っていませんが、日々、その効果を実感しています。
特に太ももについては、「あれ、なんか太もも硬くなっててね?」と明らかに分かる違いがありました。これはローラーを1年続けてきても感じられなかった変化です。
田畑氏は、「1日1回4分を週3回、最低6週間」を推奨しているので、あと3週間続けた時にどのような景色が見えるのか非常に楽しみです。
アンチエイジング効果については、どうせ1年ぐらい継続しないと目に見える効果が出てないような気がするので、こちらは気長に結果を待ちたいと思います。(もうすでに手遅れなのかもしれませんが・・・)
この1年の有酸素運動でちょっと(?)老けてしまいましたが、これまでの人生ですぐに結果を求めていた人間が、長期的に物事と向き合えるようになったのは、地道にローラーを1年間続けてきた経験があるからだと思うので、この”老い”を教訓に、タバタトレーニングで若返りを狙います!
参考までに、田畑氏が書いているタバタトレーニング本を紹介しますので、ローラー以外でタバタトレーニングをしたいという方は参考にしていただければと思います。
はじめまして、1ヶ月ぐらい前からブログを読み始めました。ロードバイクが欲しいと思いながらも選べない人です。(中学生)
まだ途中までしか読んでいませんが読んでいて楽しいです。
コロナ禍ですが頑張ってください。
>HAYATOさん
コメントありがとうございます!
ブログが楽しいと言っていただいて、とても嬉しいです!
今の時期は在庫も少ないし、色々と大変ですよね、、、HAYATOさんがいつかステキなロードバイクに出会えることを楽しみにしてます(´▽`*)
これからもよろしくお願いしますm(_ _)m
お久しぶりです。
先日、ロードバイクが納車しました。一年半以上、悩んでビアンキのビアニローネ7オールロード2021モデルを買いました。僕は、神奈川県に住んでいるので会うことはほぼ無いと思うのですがもし良かったら今度、ライドに誘って頂けませんか?図々しくてすみません。 ゆるぽ拓さんのおかげでとても良い自転車に出会えました。ありがとうございます。
>HAYATOさん
お久しぶりです!そしてロードバイクおめでとうございます!
ニローネいいですねー,チェレステカラーのタイプでしょうか(´▽`*)
関東を走ることがあれば,ぜひお声がけさせていただきます!
良い自転車に出会えたと言っていただいて嬉しい限りです・・・これからもよろしくお願いしますm(_ _)m